2020.04.03更新

 連日のように新型コロナウイルス関連の報道がされており、法人・事業者・個人の方問わず多大なる影響が出ています。コロナ関連のご相談も増えており、本ブログでは、特に労務関係に絞って検討したいと思います。


 よく寄せられるご質問が、「新型コロナウイルスにり患していない労働者について、休ませる判断をした場合、賃金を支払わなければならないのか。」というものです。労働基準法26条は、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」と規定しており、使用者に帰責事由がある休業の場合には、休業手当を支払う必要があります。新型コロナウイルスにり患していない労働者については、その休業が必要的ではありませんので、基本的には使用者の帰責事由が認められ、休業手当を支払う必要があります。そこで、一律休業という措置ではなく、自宅勤務等の方法により労働を継続させることが、まず第1に検討されるところです。
 上記のように、休業補償が必要であることから、企業・事業者の方には相当の負担となることが予想されるため、政府により雇用調整助成金が支給されます(支給要件を満たす場合に限られます。)。詳しくは、厚労省のHPをご確認ください。
 他方で、新型コロナウイルスにり患していることが確定した場合には、就業制限がかかりますので、労働者を休業させることにつき使用者の帰責事由がないと判断されます。その場合には、当然休業手当は不要ですが、傷病手当金の支給が検討されます。
 中間的な場合として、「発熱や咳などがあるが、検査未了にて新型コロナウイルスにり患したか否か不明な状況で、出社させない措置をとる場合はどうか。」というご質問もありました。やや微妙な判断が必要ですが、基本的には、新型コロナウイルスのり患が確定しない限りは、休業につき使用者の帰責事由があることになりますので、休業手当の支給が必要となります。要は通常の病欠と同じですので、会社で規程を整備していれば病気休暇を利用したり、有給休暇を利用したりする等により対応することになると思われます。

(神田)

投稿者: 小林・弓削田法律事務所

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