弁護士ノート

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紫式部と成瀬あかりの舞台・大津市ガイド

2024.05.01 弁護士:小林 幸夫

【大津市】 
 私は、滋賀県大津市の出身です。18歳になるまでこの地で育ちました。JR大津駅は京都駅から約9分(東京でいえば、渋谷駅と新宿駅)と至近距離にあるのですが、知名度は京都に比べると全くありません。しかし、最近、この大津市がNHK大河ドラマ「光る君へ」、2024年本屋大賞の小説「成瀬は天下を取りに行く」の舞台として注目をあび、地元は賑わいをみせています。同市出身者としては、とても嬉しい気持ちです。今回は、知的財産や法律とは離れて、大津市の案内をしたいと思います。

【石山寺】
 NHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公は紫式部。源氏物語を書き始めた場所が、滋賀県大津市の石山寺と言われています。私の小・中学校の遠足、親戚の人が来たときに案内する観光地はたいてい石山寺でした。747年に創建され、寺内には、天然記念物の硅灰石という石の大きな塊が随所に配置されています。現在厳重に囲いが施されていますが、昔は駆け上って記念撮影をしていました。当時から紫式部が源氏物語を書き始めたということで有名でしたが、私は紫式部が誰かわからず、ただ広いお寺だということで記憶しておりました。再訪したいと思います。改めて石山寺のHPを見たところ、季節ごとに様々な行事や催事が開かれているようです。最寄りの駅は京阪電車の石山寺駅。そこから徒歩で15分で到着します。2025年1月31日まで、「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」が開設されています。ぜひ訪れて下さい。

【成瀬あかりの舞台、ミシガン号・膳所(ゼゼ)高校】
 次に、2024年本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈著・新潮社刊)の舞台も大津市です。JR膳所(ぜぜと読みます)では、大賞受賞を記念したお祝い看板があるようです。NHK大津放送局のリンクでは、この小説の舞台を詳細に紹介していますし、聖地巡礼として事細かに小説の舞台を紹介するサイトもありました。元大津市民としては、こんなところが小説の舞台になるのかと思いましたが、とにかく主人公の成瀬あかりのキャラクターが抜群に面白いのです。大賞受賞作だけでなく続編「成瀬は信じた道をいく」も最新作(2024年5月号小説新潮)も一気に読みました。成瀬が私の出身高校と同じ膳所高校の生徒という点も、のめり込む要因ですが、同校出身者でない方も楽しめると思います。

 まずはみなさんに、本屋大賞の受賞作・続編を読んでいただき、舞台となった大津市、特に琵琶湖を遊覧するミシガンに乗ってもらいたいです。

弁護士 小林 幸夫

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