弁護士ノート

lawyer note

弁護士:小林 幸夫

  • 商標コンセント制度導入と今後の課題

    2023.10.01 弁護士:小林 幸夫 商標法

     2023年3月10日に商標法(知財一括法の一部として)が改正され、商標コンセント制度が採用されました。実際の法律の施行は公布後1年内とされていますので来年4月からと言われています。  改正された商標法の条文は以下の通りです。(4条4項)  「(商標法)第1項第11号に該当する商標であつ…

  • 開設から4ヶ月、中目黒ビジネスコートについて

    2023.02.14 弁護士:小林 幸夫 その他の知的財産関連業務 知的財産訴訟

    はじめに   過去の当所のブログで何回か取り上げましたビジネスコートですが、2022年10月から東京・中目黒にて開設され、4ケ月が経過しました。  まだビジネスコートに行かれたことのない知財関係者のため、アクセス方法、内部の様子や霞が関庁舎との違いなどを報告したいと思います。 1 ビジネ…

  • 今だから話せる「知財業界での大ピンチ」 〜20代弁理士時代の大ピンチ〜

    2022.07.01 弁護士:小林 幸夫 商標法

     1978年(昭和53年)に弁理士試験に合格し、翌年から特許事務所にて弁理士業務を行っていました。その後、司法試験を目指して平成4年(1992年)に合格し、弁護士となりましたが、実に多くのピンチを弁理士時代や、新人弁護士のときに経験しました。数えたら相当な数になると思います。  今回は、…

  • 2014年から2020年までの「特許権侵害訴訟の原告勝訴率」

    2022.02.24 弁護士:小林 幸夫 特許法 知的財産訴訟

     2015年3月23日の当所のブログで、弓削田弁護士が「特許権侵害訴訟の原告勝訴率」を紹介しました。  平成23年〜25年の3年間で下された144件の判決中、原告勝訴判決は37件、割合にするとわずか25.7%ですが、勝訴的和解を含めた場合の割合は、約42%であること、よって紛争解決手段と…

  • インタビュー記事(小林弁護士)

    2022.01.24 弁護士:小林 幸夫

    小林幸夫弁護士が10年ほど前に弁護士列伝からインタビューを受けた際の内容です。 ※かぎ括弧内は現在の小林弁護士からのコメントです。   Q1.弁護士になろうとしたきっかけを教えてください。 A1.中学から高校にかけて既に弁護士を目指していました。今から振り返ると、父がサラリーマ…

  • ガーシュインの楽曲の著作権管理再開に学ぶ共同著作物の特殊性

    2021.11.18 弁護士:小林 幸夫 エンターテインメント法

    1 アメリカの作曲家ジョージ・ガーシュインとその楽曲の存続期間  みなさんは、アメリカの作曲家ジョージ・ガーシュインの楽曲は聞いたことがあるでしょうか。当方はクラリネットの独奏から始まる「ラプソディ・イン・ブルー」というピアノと管弦楽の曲が大好きです。彼は1937年に38歳の若さで死亡し…

  • 映画製作と法律相談

    2021.08.26 弁護士:小林 幸夫 エンターテインメント法

    私は新型コロナウイルスが発生する前は,映画をよく見ていました。映画を見終わった後,最後にスタッフの名前が記載されたエンドロールもじっくり見ていました。映画製作には多くの人の協力が必要であることが分かります。 実は当所も映画製作に関する法律相談を行っています。例えば,犯罪・刑事事件を題材と…

  • これでも非類似? 驚きの商標審決の傾向と注意点

    2021.02.08 弁護士:小林 幸夫 商標法 知的財産訴訟

    1.日本商標協会実務研修会での審決クイズ 当方は、数年前から最近まで,日本商標協会主催の実務研修の講師を担当していました。担当部分は,「審判,審決取消訴訟」でした。講義の冒頭,必ず以下のようなクイズを出題していたのです。 「以下の左の商標出願に対して右の登録商標が引用されました。審判・審…

  • 亡米国最高裁判所判事ルース・ベイダー・ギンズバーグを巡る映画・書籍の紹介

    2020.10.08 弁護士:小林 幸夫

     2020年9月18日 87歳でアメリカ連邦最高裁ルース・ベイダー・ギンズバーグ判事が亡くなりました。数年前、毎週習っている英語の先生に同判事のことを教えてもらい、その後興味をもっていたところ、2つの映画が公表され、観て感動しました。「ビリーブ 未来への大逆転」と「RBG 最強の85才」…