弁護士ノート

lawyer note

弁護士:平田 慎二

  • 民事訴訟手続のIT化(ウェブ会議による口頭弁論)

    2024.03.01 弁護士:平田 慎二 知的財産訴訟 経営権争奪紛争・会社関係訴訟

     コロナ禍以降世間一般でウェブ会議が利用される機会が多くなりましたが、民事訴訟手続に関しても2020年2月から争点整理手続においてウェブ会議が積極的に活用されるようになりました。弊所が多く担当する知財訴訟については、2020年2月当初からそのほとんどの期日がウェブ会議となっておりました。…

  • 特許権侵害訴訟において差止請求と損害賠償請求を分けることの意味

    2023.08.01 弁護士:平田 慎二 特許法 知的財産訴訟

     特許権が侵害されている場合、侵害品の製造、販売等の差止を求めることができる(特許法100条)とともに、侵害行為により被った損害の賠償を求めたり(民法709条)、実施料相当額の不当利得の返還を求めることができます(民法703条)。  そのため、特許権侵害訴訟の訴訟物は、大別して①原告が被…

  • ダブルトラックにおける無効審判の意義

    2023.01.12 弁護士:平田 慎二 知的財産訴訟

     日本の手続において、被疑侵害者側が特許の無効理由を争う場合、特許庁における無効審判とは別に、特許権侵害訴訟において無効の抗弁(特許法第104条の3)を主張することが認められています。  これがいわゆる「ダブルトラック」であり、特許の有効性に関する判断が、①無効審判ルート(無効審判、審決…

  • 特許法102条に関する現在の裁判実務

    2022.06.02 弁護士:平田 慎二 特許法

     現在の裁判実務では、特許権侵害が認められた場合、比較的高額な損害額が認められる傾向にあります。これは、特許法において、民法709条の損害額の算定のための特則として、損害額の推定規定(特許法102条)が設けられており、特許権者の立証責任が軽減されていることが一因です。また、近年、特許法1…

  • 審決等取消訴訟における審決等の結論に影響を及ぼす瑕疵

    2022.02.10 弁護士:平田 慎二 知的財産訴訟

     審決取消訴訟¹において、原告の立場で主張を組み立てる際に、「審決等の結論に影響を及ぼすことが明らか」か否かという論点について、しばしば頭を悩ませることがあります。  この論点を主張しなければならない理由は、特許法第181条第1項には、「当該請求を理由があると認めるときは、当該審決又は決…

  • パリ条約に基づく優先権についての知財高裁の判決のご紹介

    2021.11.04 弁護士:平田 慎二 特許法

    1 パリ条約4条Fによる部分優先の解釈についての初の裁判例  パリ条約4条Fによる部分優先について初めて判断を示した知財高裁の判決(「ブルニアンリンク作成デバイスおよびキット」事件(知財高判令和2年11月5日令和元年(行ケ)第10132号)。以下「本判決」といいます。)をご紹介します。 …

  • 特許検索のHOW-TO③

    2021.07.29 弁護士:平田 慎二 その他の知的財産関連業務

    前々回の記事及び前回の記事では、FIとFタームを使ったインデックス検索方法をご紹介しましたので、今回は検索対象の技術と関連するFIとFタームの見つけ方をご紹介します。 ここでは、「AIを用いた自動翻訳」に関するFIとFタームを探すことを具体例とします。 1 テキスト検索からFI及びFター…

  • 特許検索のHOW-TO②

    2021.04.22 弁護士:平田 慎二 その他の知的財産関連業務

    前回の記事では、FIを使ったインデックス検索方法をご紹介しましたのでここでは、Fタームを使ったインデックス検索方法をご紹介します。  Fタームの見つけ方(検索対象の特許公報がある場合) 前回と同様に、弊所が取消訴訟を代理人として担当した「いきなり!ステーキ」ビジネスモデル特許(特許第59…

  • 特許検索のHOW-TO①

    2021.01.14 弁護士:平田 慎二 その他の知的財産関連業務

    現在、AIを使った特許検索サービスも出てきており、従来に比べて特許検索が容易になっています。とはいえ、まだまだ無料で使用できる特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を使用している方が多いのではないかと思います。 ここでは、J-PlatPatでテキスト検索をしたことはあるけれど、F…

  • 店の外観類似で仮処分命令

    2017.03.14 弁護士:神田 秀斗 弁護士:平田 慎二 不正競争防止法

    1 外観類似で使用差止め 去年のことになりますが、日本経済新聞の朝刊に、「『コメダの外観』まねはダメ」という記事がありました。 内容としては、株式会社コメダが運営するコメダ珈琲店の外観、内装及びメニュー表示等を、株式会社ミノスケの運営するマサキ珈琲中島本店がそのまま使用しているとして、株…

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