弁護士ノート

lawyer notes

お家時間にウイスキー

2021.05.20 弁護士:弓削田 博

 弊所のコラムは法律をテーマにするのが基本ですが,東京都も緊急事態宣言延長で,家飲みの機会が増えている方もおられるでしょう。そこで,たまにはお家で飲むお酒の話をしてみようかと思います。

 このご時世,家でくらい,ちょっと贅沢なお酒を試したくなりますね。

 もう何年前になるのか忘れましたが,ハイボールがブームとなり,今ではハイボールはあらゆるお店で定番メニューとなっています。もはやハイボールは乱立状態で,ベースが焼酎やラムなどでも炭酸で割ればハイボールと呼ばれていますが,今回はウイスキーベースの「ハイボール」のお話。

 ウイスキーがどの地域や国で作られているかご存じですか?ヨーロッパやアメリカのイメージが強いでしょうか。日本のウイスキーも有名ですね。山崎,白州,余市,竹鶴,響など。そして,台湾やインドでも作られています。台湾のKAVALANはすっかり高級ウイスキーの仲間入りです。インドですと,アムルットが有名ですが,日本ではあまり知られていません。実は,インドは世界で一番ウイスキー消費量が多いのです。インドの人口はなんと約14億人。インドウイスキーがインド国外に出る余裕はあまりなさそうです。

 台湾やインドの台頭があるものの,5大ウイスキーの牙城は崩れていません。5大ウイスキーとは,スコッチウイスキー,アイリッシュウイスキー,アメリカンウイスキー,カナディアンウイスキー,そして,ジャパニーズウイスキーです。日本もウイスキー大国なのです。しかも,日本のウイスキー蒸留所は,年々増加傾向にあります。

 普段,店頭などで目にすることが多いのは,アルコール度数40ちょっとくらいのウイスキーかと思います。加水といって,原酒に水を加えてアルコール度数を調整した上で市場に出荷されます。しかし,カスクストレングスといって,加水されず,樽で熟成されたままの原酒で出荷されるウイスキーもあります。アルコール度数は50あたりから60を超えるものもあります。

 ウイスキーは是非ストレート(水や氷を入れずにそのまま飲む飲み方)で飲んでと言いたいところですが,お家でリラックスしながらストレートで飲みますと大変酔いが回りやすいですし,そうでなくとも,ストレートは喉や食道を痛め易いです。

 となると,やはり家飲みには,ハイボールがお薦めです。ジャパニーズですと,少し贅沢に,白州(ノンヴィンテージ)のハイボールにチャレンジしていただきたいです。スモーキーながらもすっきりした後味が和食にピッタリです。「森の香り」と例えられています。白州の12年や18年といったヴィンテージ物はさらに美味しさが増しますが,家飲み用としてはちょっと手を出しにくい価格まで高騰しています。スコッチであれば,グレンフィディック,バランタインやラフロイグ(正露丸っぽい香りなので好みが分かれるかもしれません)がお薦め。また,アメリカンであれば,メーカーズ・マーク(バーボン)やジャック・ダニエル(テネシーウイスキー)がハイボールにピッタリです。

 ウイスキーは飲むだけでも楽しいですが,ウイスキーをより知ることで,楽しさも増します。なにせ15世紀を起源とする古く長い歴史があります。今まで興味がなかった方にもウイスキーに興味を持っていただき,世界に誇る文化として,より多くの方の間で広がっていって欲しいと思っています。

 最後に,私がコレクションとして最近購入したウイスキーをご紹介いたします。

 ザ・マッカラン2012(スコッチウイスキー/スペイサイド地方)

 エリザベス女王即位60周年記念ボトルです。ちなみに,来年はエリザベス女王即位70周年です。

 名門蒸留所マッカランがその威信をかけて造った名品。

 ボトルのラベル部分に女王の横顔のブローチが飾られています。

 勝訴の暁に,「勝利の美酒」としてお客様と開けたいですね。どんなフレーバーなのでしょう。

 (弓削田 博/ウイスキー検定2級)

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