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民法改正に伴う著作権法の改正

2015.04.21 Tue
  • 著作権法
  • 弁護士/河部 康弘

1 民法改正の著作権法への影響

 こんにちは、河部です。前回に引き続き、民法改正に伴う知的財産法の改正について見ていきます。今回は著作権法への影響(新旧対照条文の204頁)です。

2 著作権法74条の改正

 民法改正に伴う著作権法の改正箇所は、著作権法74条1項及び2項のみです。

 その内容は、以下のとおりです。

【改正前著作権法74条】

(補償金等の供託)

第74条

 第33条第2項(同条第4項において準用する場合等を含む。)、第33条の2第2項、第68条第1項又は第69条の補償金を支払うべき者は、次に掲げる場合には、その保証金の支払に代えてその補償金を供託しなければならない。

一 著作権者が補償金の受領を拒み、又は補償金を受領することができない場合

二 その者が過失がなくて著作権者を確知することができない場合

三 その者がその保証金の額について第72条第1項の訴えを提起した場合

四 当該著作権を目的とする質権が設定されている場合(当該質権を有する者の承諾を得た場合を除く。)

2 前項第3号の場合において、著作権者の請求があるときは、当該補償金を支払うべき者は、自己の見積金額を支払い、裁定に係る保証金の額との差額を供託しなければならない。

【改正後著作権法74条】

(補償金等の供託)

第74条

 第33条第2項(同条第4項において準用する場合等を含む。)、第33条の2第2項、第68条第1項又は第69条の補償金を支払うべき者は、次に掲げる場合には、その保証金の支払に代えてその補償金を供託しなければならない。

一 著作権者が補償金の受領を拒んだとき。

二 著作権者が補償金を受領することができないとき。

三 その者が著作権者を確知することができないとき(その者に過失があるときを除く)。

四 その者がその保証金の額について第72条第1項の訴えを提起したとき

五 当該著作権を目的とする質権が設定されているとき(当該質権を有する者の承諾を得た場合を除く。)。

2 前項第4号の場合において、著作権者の請求があるときは、当該補償金を支払うべき者は、自己の見積金額を支払い、裁定に係る保証金の額との差額を供託しなければならない。

  特許法と同じく、改正民法494条(供託)の形式に対応して修正されたものです。改正著作権法74条1項3号は、法律要件分類説に沿って過失の立証責任の所在をより明確にしたということでしょう。その他の改正は1号に詰め込んでいたものを分けた、号数のズレに対応したという程度であり、内容は全く変わっていません。

3 著作権法改正に実質的な影響力なし

  このように、民法改正に伴う著作権法改正も、気にする必要はなさそうです。次回は、その他の知的財産法(種苗法、半導体集積回路法)の改正を見ていきたいと思います。                                 (河部)

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