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口頭弁論の活性化

2016.12.01 Thu
  • 特許法
  • 知的財産訴訟
  • 弁護士/河部 康弘

1 ブログ再開

前回更新から随分と時間が空いてしまいました。準備書面なら何十頁でもそう悩まないのですが、何を書けばいいのか決まっている準備書面と違って、こういった文章は何を書こうかから始まってなかなか筆が進まず・・・しかし、依頼者の方から読んでいると声をかけていただいたこともあり、また、神田弁護士も手伝ってくれるそうなので、できる範囲で頑張りたいと思います。

2 口頭弁論の活性化

さて、半年ほど前に技術説明会の公開について言及をさせていただきましたが、今回も似たテーマ、「口頭弁論の活性化」についてです。

先日、知的財産高等裁判所第4部の事件で、「口頭弁論の活性化」のために、口頭弁論期日において技術の内容について口頭でプレゼンテーションをするという機会がありました。

普段、法廷には次の期日の関係者くらいしかいないのですが、当日は何故か大勢の学生さんが見学にいらっしゃっていて、かなり緊張し、冷や汗をかいてしまいました。何度も練習をしておいて本当によかったです^^;

3 今後の知財弁護士・弁理士に問われるプレゼン能力

現在のところ、この「口頭弁論の活性化」は知的財産高等裁判所第4部でしか行われていません。しかし、審決取消訴訟では技術説明会を求められることも多いですし、知財高裁の別の部では、技術説明会より簡略化したプレゼンテーションを弁論準備手続期日ごとに求められることもあります。

私自身も技術説明会等を行うたびに痛感しますが、こういったプレゼンテーションでは、単に原稿を棒読みするだけでは全然内容が伝わりません。また、不意の質問にも即座に回答できるだけの技術に対する理解が必要ですが、回答の内容が専門的すぎては、必ずしも技術の専門家ではない裁判官には伝わりません。技術に対する理解だけでなく、技術をかみ砕いて説明する能力も必要です。

証人尋問の少ない知財訴訟は書面のやり取りだけで淡々と進むことが多かったですが、今後は、技術説明会に限らずプレゼンテーションの機会が増加し、知財訴訟を担当する代理人弁護士・弁理士にとっては、技術を深く理解して口頭で分かりやすく説明するプレゼンテーション技術が問われる時代になっていくのかもしれません。

(河部)

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